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頭頸部の深層にある病変を精査するためにCTスキャンはもはや必須の医療機器として広く普及しています。 当院では時代のニーズにこたえるために、GE横河メディカル社製の全身用マルチスライスCT 「New ProSpeed II Eco Version」を導入しました。
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この装置は全身すべての撮影が可能であり、さらに小さな診療所でも高速かつ安全に使用できるように使用電力を抑えたものとなっているため、 特に「Eco version」という名称がついています。 |
当院のCTは院内LANを利用して、電子カルテシステムの一部である画像ファイリングシステムと接続されています。そのため撮影が終わると 自動で院内サーバーへ画像が転送され、瞬時に診察室PCで画像を表示することが可能です。
そしてこの画像は医師診察用モニタに表示されるだけでなく、患者様専用の液晶モニタにも表示されますので、御自分の検査内容を十分にご確認いただけるよう配慮されています。
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また、頭頸部外科領域の撮影、例えば胸部や頭蓋内などにつきましても十分対応しております。 さらにこれらの当院専門外領域については、株式会社ネットメディカルセンターの遠隔画像診断システムを用いて 放射線科専門医による画像診断を行っています。撮影画像は光回線にてセンターへ転送され、翌日には放射線科専門医の診断レポートが届きますのでスピーディに信頼性の高い診断を得ることが出来ます。
なお、この遠隔画像診断システムは当院が患者様サービスの一環として行っているものであり、読影にかかる費用はすべて当院が負担しますので患者様への余分な費用負担はありません。
CT撮影にかかる費用は保険点数1,420点ですので3割負担の患者様ですと約4,260円となります(初・再診料等は別途)。
関連リンク
GE横河メディカルシステム
株式会社ネットメディカルセンター
頭頸部がんの代表的なものに喉頭がん・下咽頭がんがあります。喉頭と下咽頭はどちらも「のど」の奥深いところにある臓器で、詳細に喉頭・下咽頭を観察するために 以前は「喉頭ファイバースコープ」という検査器具が使用されていました。これは、光ファイバーを束にして先端にレンズをつけたもので、1970年代から臨床応用されていました。
1990年代には超小型撮像素子(CCD)をスコープ先端に配置したビデオスコープ(電子内視鏡)が開発されファイバースコープから世代交代されています。 一般的に電子内視鏡の解像度はファイバースコープの10倍以上と言われ、より精細な検査が可能となりました。鼻から入れて観察するので苦痛のない検査が出来ます。 電子内視鏡は咽喉頭がんの早期診断において既に必須の機器となっています。
そして電子内視鏡の更なる進化形、それが 分光内視鏡・FICEです。 フジノンが開発した内視鏡画像診断支援機能 FICEは世界で初めて「分光推定技術」を応用した新しい内視鏡システムです。
電子内視鏡は、キセノンランプの白色光で生体表面を照らし、その反射光をCCDがとらえてモニターに映し出します。FICE処理では、光の波長を分解して得られた画像を再合成することで、 粘膜下の血管を強調し微小病変(早期がん)を発見しやすくするものです。
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なぜ血管を強調するかというと、がんは増殖する時に血管を作りだし血液から酸素を利用する、という特徴があるためです(がん増殖と血管新生)。 ちなみに「頭頸部がんの増殖に血管新生が重要である」ということは、アメリカ癌学会会誌 CANCERに当院院長が発表しています(CANCER、1999年)。
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既に消化器・気管支領域では実績のあるものですが、耳鼻咽喉科領域では2008年5月から販売開始されました。 当院では2008年11月の開院時からFICEを導入しており、これは全国で5台目、九州で最初に納入されたシステムです。 |
関連リンク
ニスコ株式会社
CANCER
日本がん治療認定医機構
アレルギー性鼻炎(花粉症を含む)は、ハウスダストやスギ花粉などアレルギーの原因となる物質(アレルゲン)が鼻粘膜に付着して免疫応答(アレルギー反応)を起こすことで、 くしゃみ・鼻漏(鼻水)・鼻閉(鼻詰まり)などの症状が出ます。
通常おこなわれている薬(抗アレルギー剤、点鼻ステロイドなど)の治療は、症状を抑えることはできても根本的な治療にはならず、症状がある間は薬を使い続ける必要があります。 また薬の副作用で眠気や倦怠感が出る場合もあります。
アレルギー性鼻炎に対する手術治療も、免疫応答をなくすものではないため、根本的な治療ではありません。しかし安全性の高い日帰り手術であり、 治療が奏功すれば薬を飲まずにアレルギー鼻炎の症状を抑えることが出来るため、「鼻アレルギー診療ガイドライン2009年度版」でも有効な治療法として認められています。
アレルギー性鼻炎に対する手術療法は、「鼻粘膜を焼いて変性・縮小させることでアレルギー反応が起こらないようにする」という原理に基づいています。 一度焼かれた鼻粘膜は免疫応答に関与する肥満細胞が減少し、また鼻汁に関係する粘液腺細胞も減少しているため、アレルゲンが鼻に侵入してもアレルギー反応が起きなくなります。
ただ体内に免疫応答がある限り、アレルギー反応を起こす粘膜は徐々に再生してきます。これは個人差がありますが6ヶ月から2年を要するといわれています。
粘膜を焼灼する方法はいくつかあり、(1)高周波電気メス、(2)炭酸ガスレーザー、(3)アルゴンプラズマ凝固装置等が挙げられます。いずれも繰り返し治療が可能です。
アルゴンプラズマ凝固装置は、噴出するアルゴンガスに電流を流すことでプラズマビームを放出します。もともと肝臓や食道にできた腫瘍を焼灼するために開発された装置で、 強い止血効果を有しています。 焼けた粘膜はタンパク変性して凝固するため、ビーム到達深度は0.3mm以内でそれ以上深い組織を焼くことはありません。さらにビームは正常粘膜へ引かれる特性を持つため、 周囲へ拡散して幅広く均一の深さで粘膜を焼いていきます。2000年からアレルギー性鼻炎への臨床応用が開始されています。 |
![]() ドイツ・エルベ社製 APC300 |
高周波電気メスによる治療は粘膜への深達度が深いため、「焼きすぎ」による出血・痛みが出現しやすいという欠点があります。
一方炭酸ガスレーザー、アルゴンプラズマ凝固はどちらも表面のみを焼くので安全性が高く疼痛もほとんどありません。 さらにアルゴンプラズマ凝固は一度に広範囲を均一に焼けるので、一度に一点しか焼けないレーザーよりも手術時間が短くてすみます(一側3~5分)。さらにレーザーは一点に当て続けると深達度が深くなり 「焼きすぎ」が発生します。
以上の理由より、当院ではアルゴンプラズマ凝固装置を導入することとしました。
鼻内処置に耐えられる年齢(目安として小学高学年以上)から成人までで下記に該当される方が対象となります。なおペースメーカーを埋め込んでいる方は治療できません。 また花粉症の方は花粉飛散時期(スギ花粉症の場合2月から4月)には治療ができません。ご注意ください。
・薬を服用しているが症状が改善しない方
・薬を長く飲みたくない方、薬にかかる費用を軽減したい方
・妊娠を考えている方、および妊婦(妊娠中は抗アレルギー剤を飲むことができないため)
①麻酔液を含んだガーゼを鼻内に挿入します。30分ほどお待ちいただきます。
②ガーゼを抜きます。腕に電極シートを添付します。
③手術用内視鏡を用いてアルゴンプラズマ焼灼を行います。片側3~5分で終了します。
④治療後は30分ほど待合室でお待ちいただき、術後出血などがないか確認します。
以上が手術当日の大まかな流れです。術後1週間は鼻内に痂皮(かさぶた)がつくので一時的に鼻詰まりが強くなります。おおむね術後3週間で傷は治癒します。
この間は適宜通院をしていただきます。その1ヵ月後に治療効果判定を行います。
アルゴンプラズマ療法はレーザー治療と同様に保険適応となる治療法ですので、社会保険診療報酬で規定された通りの費用となります。 片側治療で手技料900点なので、両鼻治療した場合は手技料1800点です(3割負担の場合、一部負担金5400円)。この他に診察料、処方料等が別途必要となります。
関連リンク
アルゴンプラズマ凝固装置の販売元・株式会社アムコ
全国のアルゴンプラズマ設置病院リスト
院長ブログ「Triple B」-「アルゴンプラズマ凝固装置を導入」